大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 記事一覧
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大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して<54> 埋め込まれた〝心の時限爆弾〟 突然、被災者を襲う不安
「放射能は気にしていない」と言っていたから、体調が悪いだけだと思っていた。何より本人が望んでいたことだから、それが理由で気分が悪くなるようなことはないと思っていた。 だが無意識に気にしていた(続く) -
大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して(53) 分断の陰で起こりつつあること 過激派の活動と監視の強化
■あい路に入る問題 福島の今後を考えるとき、識者の多くは「まず住民の声に耳を傾けてきめ細やかな生活再建を」と訴える。 まったくの正論だ。ただその声をきめ細やかにくみ上げればくみ上げるほど福(続く) -
大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して(52) 県境に集まる子供たち 放射線量は十分下がるのか
もちろん、単純に増加したわけではない。戻ったり、移転したりの差がプラスとなっての数字だ。地域ごとの格差もある。4月16日は、市の南側の警戒区域が解除されたが、そのほとんどが入っていた小高区の小学校は(続く) -
大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して<51> 情報民主主義社会の基本 立地自治体は「自業自得」か 大きすぎる情報格差
■原発誘致の恩恵 「自業自得ではないでしょうか―」 昨年、関西のある大学教授に取材を申し込んだ際、「せっかくなので学生に直接震災後の福島の話をしてほしい」と依頼された。迷ったが、受けた。語(続く) -
「3.11後の選択」 再起・復興を期して(50) 大震災を乗り越えよう 被災地を訪れることとは 「慎んでもらいたい」を慎んで
■判で押したように 震災以降、福島には様々な政府の高官や議員が足を運んでいる。 野田佳彦首相も南相馬市を訪れ、市内の工場と病院を視察したこともある。多忙を極める一国の首相が、わずか10分、20(続く) -
大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して<49> 「仮の町」、その現実度は 新しい制度と考えるべき
■次々と出される構想 原発立地自治体を中心に、まるで申し合わせたかのように、次々と発表される「仮の町」構想。 福島大学行政政策学類教授の今井照さんは、「いずれも具体的な像が描かれてないが、(続く) -
大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して<42> 復興の前に明確にしておくべきこと
核燃料処理施設はどこに 青森県知事の発言 放射性物質に汚染された廃棄物の行方が問題となっているなか、1月26日に開かれた国の原子力委員会の新大綱策定会議で、三村申吾青森県知事が言い放った言葉が波紋を呼(続く) -
大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して<39> 誰が街の未来を語るのか
いること自体がストレス 満杯のパチンコ店 年明け1月上旬。国道沿いのパチンコ店は今日も駐車場は満杯だった。 緊急時避難区域が解除される前後から、パチンコ店が繁盛しているという話は、南相馬の人たちか(続く) -
大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して<37> 全漁連会長発言のインパクト
「原発には一切協力しない」 東電への怒り 全国漁業協同組合連合会(全漁連)の服部郁弘会長は、12月6日、東京電力の勝俣恒久会長に対して抗議を行った。福島第一原発の敷地内にたまった放射能汚染水を、地元の漁(続く) -
大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して<35> 避難者受け入れ態勢の整備
県外のネットワーク広がる 福島市渡利地区 福島市渡利地区は、福島県内の市街地でも最も放射線量の高い地域の一つだ。神戸大学大学院の山内知也教授が10月5日に国の原子力災害対策本部に提出した報告書によれば(続く) -
大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して<34> 週末保養から始める新しい避難
これからを語り合う 本当に福島にいて大丈夫なのか――。その答えは誰もまだ出せていない。国や県が安全安心を強調するほど、県民のなかに疑心が広がっていくことは、何度も述べた通りだ。 実際、福島県は県産米(続く) -
大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して<32> 前のめり解除の仕打ち
事業主への補償が「おかしい」 東電が提示した算出法 「おかしい。どうしてこうなるのか」 南相馬市内の商工会議所に勤める友人は、電話の向こうで何度も「おかしい」を繰り返した。原発事故の発災から8カ月が(続く)