不動産市場異聞 記事一覧
不動産市場異聞
例えば空き家率13.6%など、不動産市場で常識・定説とされていることは多い。寄稿連載企画「不動産市場異聞」では、宗健氏の研究成果を含めて学術的な根拠を示しながら、その真の姿を浮き彫りにして提示していきます。
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不動産市場異聞 大東建託賃貸未来研究所 麗澤大学客員准教授 宗 健 第6回 既存住宅流通は活性化していないのか
日本では新築信仰が強く、既存住宅流通量は20%にも満たないと言われている。 国交省の資料でも13年の既存住宅流通シェアは14.7%と報告されており、既存住宅流通シェアを高めるために様々な提言があり、様々な政(続く) -
不動産市場異聞 大東建託賃貸未来研究所 麗澤大学客員准教授 宗健 第5回 新築信仰という幻想
日本人の新築信仰は強く、政策的にも新築が偏重されてきた、という主張もあるが、実際にはどうなのだろうか。 総世帯数・住宅総数・新築着工件数・サイクル年数を70年分集計してみると、住宅総数も総世帯数も一貫(続く) -
不動産市場異聞 大東建託賃貸未来研究所 麗澤大学客員准教授 宗健 第4回旧耐震物件を放置してよいのか
住宅ストック総数約6000万戸のうち1000万戸以上は耐震性が不足する旧耐震物件と推定されている。その多くは持ち家の戸建て住宅だが、賃貸住宅約1850万戸のうち200万戸以上は旧耐震物件と推定されている。 近(続く) -
不動産市場異聞 大東建託賃貸未来研究所 麗澤大学客員准教授 宗 健 第3回 空き家は家賃下落の犯人ではない
住宅・土地統計調査(以下、住調)によれば、賃貸住宅の空き家率は全国平均で18.8%程度。この平均2割弱の空室が原因で家賃が下落している、と当然視されても不思議ではない。しかし、住調の空き家率はそもそも過大に(続く) -
不動産市場異聞 大東建託賃貸未来研究所 麗澤大学客員准教授 宗健 第2回 住宅・土地統計調査空き家率速報の解釈(下) 〝調査〟が示すものとは
住調(住宅・土地統計調査)は、調査員が調査対象世帯に調査票を配布し、インターネット回答または調査票の提出・郵送で行われる。同時に、調査員が建物調査票に目視などから得られた情報を記入することになっている(続く) -
不動産市場異聞 大東建託賃貸未来研究所長 麗澤大学客員准教授 宗 健 第1回 住宅・土地統計調査空き家率速報の解釈(上) 正しく見るということ
19年4月26日に発表された住宅・土地統計調査(以下「住調」)の速報では、空き家数はわずかな増加にとどまり、空き家率もほとんど上昇しなかった。 この結果には違和感を持つ人がいるようだが、これまでの住調(続く)