随想タウンウォッチ 不動産鑑定士横須賀博 記事一覧
-
随想タウンウオッチ(35) 不動産鑑定士横須賀博 シェアの行く先は
最近、シェアという言葉を目にすることが多くなった。本紙12月10日号にも「地域再生とシェアハウス」と題した記事が掲載され、空き家対策として「多世帯共生型シェアハウス」を提言している。多世帯といえば、各種(続く) -
随想タウンウオッチ(34) 不動産鑑定士横須賀博 白髪は美の象徴だが
私が2カ月に一度通うスポーツクラブには客の相手をしてくれる白髪の紳士がいる。頭髪は真っ白で一本の混じりっ毛もないが、皮膚の色は輝いて、しわもない。年齢を尋ねると、「今60歳です」。思い切って「奥さんの(続く) -
随想タウンウオッチ(33) 不動産鑑定士横須賀博 小学生と空き缶
ゴルフのスコアが右下がりなので練習でもと近くの練習場に出向いた。練習場の道路沿いには周囲約2.1キロの松沢病院がある。最近、病院沿い敷地の一部が歩道になり植樹も行われた。歩道も広くルンルン気分で歩いて(続く) -
随想タウンウオッチ (32) 不動産鑑定士横須賀博 人がこの世に残すものは
小作農家の三男坊としてこの世に生まれた私は、茅葺屋根の一軒家で牛と同居して生活していた。そのためか、牛に対しては特別の愛着を感じている。 もとより我が家の牛は農耕用として飼っていたが、牛の力では時(続く) -
随想タウンウオッチ(31) 不動産鑑定士横須賀博 不動産購入は目的を確かに
この話はノンフィクションである。岐阜の中学を卒業し、東京の繊維会社に就職したAさんは齢に似合わず商才に長け、入社早々、新規開拓や滞り債権の回収等をもこなし続け、早々に社長の目に留まった。Aさんが30歳の(続く) -
随想タウンウオッチ(30) 不動産鑑定士横須賀博 このうな丼は日本食です
当社が静岡県の浜松に共有する賃貸ホテルの定期的な収支報告会に参加するため、10月、浜松に出向いた。今時のホテルはインバウンド需要の拡大で成長の過程にある。政府観光局の統計によると、今年6月の訪日客数は(続く) -
随想タウンウオッチ(29) 不動産鑑定士横須賀博 過ぎたるは及ばざるが如し
私は酒を飲まない。いや飲めない体質である。先輩から酒を勧められたり、「私の杯を受けないのか!」と叱られたこともあったが、美味しいとは思わない。このため酒の上での誤りはない。ゴルフ場でも昼食時にパート(続く) -
随想タウンウオッチ(28) 不動産鑑定士横須賀博 刺青(タトゥー)は流行か
私の学生時代には漢文という科目があり、その中に「身体髪膚、これを父母に受く、あえて毀傷せざるは孝の始め也」との教育を受けた。これは親からいただいた体故あえて毀傷しないように大事にすることの教えであり(続く) -
随想タウンウオッチ(27) 不動産鑑定士横須賀博 銀座のカラスは今どこに
日本最大の商業地といえば銀座。その面積は87万m2である。そこには有名な国際ブランド品から世界に誇る日本料理、高級鮨店もある。昭和末期から平成3年までのバブルの時代には、高級素材の残飯が翌朝の街路に並ぶ(続く) -
随想タウンウオッチ(26) 不動産鑑定士横須賀博 とげぬき地蔵尊と長寿社会
過日、所要のために巣鴨の「とげぬき地蔵尊 高岩寺」に出掛けた。神田駅から巣鴨駅へ。この駅の乗車客数(1日平均)は約7万6千人、若者に愛される原宿の約7万1千人より多い。その巣鴨駅の三十段の階段を一気に登る(続く) -
随想タウンウオッチ(25) 不動産鑑定士 横須賀博 歩道に咲く花は誰のもの
本コラムの5回目に「街路樹はみんなのもの」を掲載してから、町を歩くと歩道に咲く街路樹や草花が目につく。 銀座の中央通りは毎年のことながら、きれいな草花が歩行者の目を楽しませてくれる。歩道の広い日本橋(続く) -
随想タウンウオッチ(24) 不動産鑑定士 横須賀博 計画道路と住宅地
私の住まいは世田谷区上北沢三丁目にある。京王線の小さな駅から直線に桜並木が続く町であり、毎年4月頃には美しい桜の花のトンネルが出現するという熟成した住宅地である。その熟成度は、10年前(05年7月1日)のこ(続く) -
随想タウンウオッチ(23) 不動産鑑定士横須賀博 家族の集うところ
我が家の墓は、東京都の府中と小金井を跨いだ都立多磨霊園にある。自宅から車で約40分の位置にあり、面積は都立霊園の中では最大の128万m2と言われている。その広大な霊園の中の小さな墓地が我が子の「居住まい」(続く) -
随想タウンウオッチ(22) 不動産鑑定士横須賀博 新旧交代の町づくり
私の住まいは世田谷上北沢三丁目にある。この地は関東大震災の翌年に造成、販売された分譲地で京王線沿線の分譲地としては最初と言われ、約100年を経過したことになる。分譲地は中央部に幅広い桜並木を配置し、そ(続く) -
随想タウンウオッチ(21) 不動産鑑定士横須賀博 カバンの中身は心の絆か
私は今までに多くの相続事案をこなしてきた。遺言執行人に任ぜられたことも数多くあった。その基本は二次相続をも踏まえ、かつ家庭の円満を保持することである。 時を経て相続人から「故人を送った後の身の回り(続く) -
随想タウンウオッチ(20) 不動産鑑定士横須賀博 空き地と家庭菜園
空き家と似て非なるものに空き地がある。多くは駐車場として利用されているが、中には雑草が伸び放題で、空き缶の捨て場となった荒れた空き地もある。 南傾斜で段差があり、駐車場にするには造成工事が必要な空(続く) -
随想タウンウオッチ(19) 自動器具と人間性 不動産鑑定士横須賀博
過日あるホテルに立ち寄ったときの話。私が入り口に立つとドアが開き、中に入るとドアが自動的に閉まる。これらは今更、話題とすべきことではないが、何故かその自動ドアの便利さに疑問を持った。便利な自動器具は(続く) -
随想タウンウオッチ(18) 不動産鑑定士 横須賀博 岩本町二はマンションの町へ
どの町も時が経てば、様相が変化してくる。それが発展の証でもあるのだろう。私の事務所は千代田区岩本町二丁目に所在するが、この町の変化の早さには驚く。 戦後、この町は家庭金物や建築金物などの店舗を中心(続く) -
随想タウンウオッチ(17) 紅一点は明るさを増す 不動産鑑定士横須賀博
考え事をしながら外に出ようとした過日の土曜日、我が家の定期修理のために工事人が張った囲いの縄張りに足を取られ、駐車場の敷石に頭から倒れた。これを見て妻が救急車を呼んでしまった。病院への道すがら救急隊(続く) -
随想タウンウオッチ(16) 不動産鑑定士横須賀博 軍隊で迎えた8月15日
昭和20年6月23日、赤紙召集を受けた私は群馬県沼田駅近くの駐屯地に迫撃兵として入隊した。一カ月ほどしたある日、母と姉が面会に来てくれた。母が持参した「オニギリ」を無我夢中でカブリついたこと、面会時間が(続く)