政策

災害時の民賃活用円滑化へ協定モデル 厚労省と国交省

 厚生労働省と国土交通省は、災害時に民間賃貸住宅を円滑に活用できるようにするため、あらかじめ各都道府県と関係団体が取り決めておくべき事項を盛り込んだ災害協定のモデルを取りまとめた。4月27日付けで協定モデルを参考に協定などの締結を推進するよう、各都道府県と関係団体に通達した。

 協定モデルでは、決めておくべき事項として、借り上げ住宅の基準や入居者の要件、経費の負担などを列挙。その具体例を示した。また、災害時の民賃活用に関する業界側の役割として、応急借り上げ住宅制度の事前周知や所有者などへの借り上げ住宅としての提供依頼や意向確認などを提示している。

 東日本大震災では、プレハブ応急仮設住宅用地の不足などを背景に全国で6万8000戸を超える民賃活用が進んでいるところ。一方、活用に当たっては事務処理に時間を要したことなど課題も指摘されていることから、厚労省と国交省は業界団体などとの議論を踏まえ、協定モデルを取りまとめた。