政策

子育て配慮のマンション認定制度、開始10年で2625戸に 広島県

 広島県は6月11日、子育て世帯が重視する仕様について一定の基準を満たしたマンションを認定する独自制度「子育てスマイルマンション」が、13年の制度開始以来10年の節目を迎え、竣工認定戸数は23年度末時点で2625戸になったと発表した。同県は「継続して毎年一定の申請・認定が行われており、着実に子育てに配慮された住環境の整備につながっている」とコメントしている。

 同制度の認定基準は、専有部・共有部のバリアフリー化や防音・危険防止等の「ハード仕様」、子育て支援サービス提供などの「ソフト支援」、小学校や図書館へのアクセスといった「立地環境」の3分野について、計50項目を審査。規定の基準を満たせば認定を受けることができ、同県と金融機関との連携ローンを利用できるほか、同県ホームページへの掲載や認定マークの使用等による他物件との差別化を見込む。また認定により、建築基準法に基づく総合設計制度を利用し、容積率緩和を受けられる場合もある。認定手数料は無料で、認定期間は5年間。

 同県は「『子育てするならわがまちで!』とみんなが誇れる広島県」の実現を目指す方針を掲げており、同認定制度により子育て世帯向けの住宅整備を推進することで、同方針の具体化を図る考えだ。