決算

2期連続で増収増益 センチュリー21・ジャパン 売買仲介中心に堅調

 センチュリー21・ジャパン(園田陽一社長)の24年3月期決算(単体)は、売上高に当たる営業収益が38億5000万円で、前年同期比で1.4%増加した。内訳は、収益全体の8割以上を占めるサービスフィー収入が33億1300万円(前年同期比1.6%増)、ITサービス収入が3億1300万円(同2.5%増)、加盟金収入が1億5700万円(同1.1%減)、その他が6700万円(同8.5%減)。営業利益は9億3600万円(同6.9%増)、経常利益は9億8600万円(同6.6%増)、純利益は6億7400万円(同3.4%増)で、2期連続で増収増益となった。

 同社では、既存フランチャイズ事業基盤の強化と市場競争力の向上のための施策に注力。加盟店の事業拡大に向けた幹部人材の育成と多店舗展開戦略をテーマとしたセミナーや、基幹システムである21Cloud顧客管理システム等の機能追加を実施した。

 加盟店の取引実績は、売買仲介及び社有の成約件数が3万1950件(前年比2.3%増)、加盟店総受取手数料が542億3000万円(同1.8%増)となった。また、退会数が71店舗に対し、新規加盟は57店舗にとどまり、24年3月末時点の加盟店は994店舗(期首比14店舗減)となった。5月15日の決算説明会で園田社長は「新規加盟店の獲得目標は達成できなかったが、好況なマーケットで売買仲介を中心に堅調に推移し、加盟店の成約件数・手数料収入共に前年を上回った。一棟投資物件の取引が増加しており、マーケットニーズを拾えたため」と分析した。

今期1千店舗体制へ

 園田社長は「今後は実需と投資の両面のニーズに応えられるよう加盟店経営を支える」とした上で、新規加盟拡大、加盟店支援強化、サステナビリティ取り組みを重点施策として掲げた。加盟店支援では、前期に一建設との提携で開始した不動産買取サービス「らくらく住み替え」など一般顧客向けサービスに手応えを得たとし、「中古流通活性化に寄与するサービスを検討したい」と話した。加えて、「加盟店の更なる成長にはフランチャイズ内にあるデータやノウハウの共有が重要」とし、これを強化していく考えだ。また、事業承継については、先行する加盟店での実践を第一段階とし、今後、フランチャイズ内の有力加盟店が一般の不動産会社を引き継ぐ手法についても構想する。

 今期は新規加盟店として80店舗の獲得を目標に掲げ、期末時点で1014店舗体制を見込む。加盟候補に対する追客を強化する方針で、これらの実現に向けて7月1日付で組織改編も行う。通期業績では営業収益39億8200万円(前期比3.4%増)、営業利益9億7700万円(同4.4%増)、経常利益10億2100万円(同3.6%増)、純利益7億円(同3.8%増)を計画する。

C21・ジャパン(単体)

決 算 24年3月

売上高 38.5億円 (1.4%)

営業利益 9.3億円 (6.9%)

経常利益 9.8億円 (6.6%)

当期利益 6.7億円 (3.4%)

予 想 25年3月

売上高 39.8億円 (3.4%)

営業利益 9.7億円 (4.4%)

経常利益 10.2億円 (3.6%)

当期利益 7億円 (3.8%)

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