久しぶりにJR川崎駅に降りて、人の多さに驚いた。西口の工場跡に誕生した商業施設「ラゾーナ川崎」や高層マンションが次々と建てられたからだろう。しかし、川崎をよく知る人は「川崎といえば東口」だと言う。
東口は緑の並木が印象的な市役所通りを中心に、商店街が縦横に走る賑やかな街並みが続く。週末は様々なイベントの舞台となるこの繁華街のど真ん中、JR東海道線川崎駅徒歩4分の場所に建設中のマンションが、モリモトと大和ハウス工業が手掛ける「カワサキ・ミッドマークタワー」だ。
細長い長方形の敷地に、板状型の全戸南向き。デザインに定評のあるモリモトのマンションにしては、素っ気ないような「普通の」外観をしている。
これは、コンパクトや賃貸マンションの多い川崎駅前に「正統派レジデンスを」との思いが背景にあるからだという。「デザインよりも質を選んだ結果」と、モリモト経営統括部の渡邊恭氏は言う。
その言葉通り、免震構造を採用、将来の間取り変更がしやすいよう躯体天井高を約2650ミリ確保し、省エネルギー対策等級は最高4を取得。様々な機能を盛り込んだ結果として、長期優良住宅の認定も受けている。
もちろん、「デザインのモリモト」らしく、契約者に対して専属のコーディネーターがつく「スタイルオーダー」システムは踏襲されている。
ファミリー向けの専有面積を持つマンションがこの立地にできるのは実に10年以上振りとあって、人気は上々。事前の反響は1500件を超え、総戸数159戸のうち第1期1次で売り出した65戸は即日完売だった。
「カワサキ・ミッドマークタワー」は地上20階建て、専有面積55~92m2台で価格は3800~7300万円台(第1期2次、10月下旬販売予定)。竣工は15年8月下旬を予定している。