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第7回 新築アパートでも不具合が続出!?「ホームインスペクション」を利用する投資家が増加中

そもそも、ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行う専門業務。

発祥地である米国では不動産取引全体の70~90%(州によって異なる)の割合で実施されており、日本でも今年5月の「宅地建物取引業法の一部を改正する法律案」の閣議決定で、「インスペクションの説明義務化」が明記されたこと等から、今後の広まりが予想されています。

■ 新築アパートのインスペクションで見つかった不具合

ところで、ホームインスペクションというと、中古物件で行うものと考えられがちですが、実は、新築物件での利用も増えているのだとか。NPO法人日本ホームインスペクターズ協会の初代理事長で、さくら事務所会長の長嶋修氏によれば、過去にさくら事務所が行った新築アパートのインスペクションでも、以下のような問題が見つかったといいます。

上の物件は、サッシ脇の外壁下地胴縁が、サイディングボードの幅と同じ長さで取り付けられているのが問題。このままでは木が雨水を吸い上げてしまい、ほどなくカビの原因となり、腐食やシロアリの浸食が始まってしまうことが予想されます。

上の物件は、基礎の立ち上り部分に、コンクリートを打設時に使用した木製型枠の破片が埋め込まれており、他の部分では鉄筋が露出しているところも見られました。このままでは雑な工事といえ、補修が必要です。

上の物件は、いわゆる「準耐火建築物」で、壁内部へ火が回り込まないようにするための措置が必要。これを「防火被覆」といいますが、写真の状態では全く不十分であり、万一でも出火すればすぐに延焼してしまうでしょう。

■ 建物のチェックは引渡し前に行うことがポイント

長嶋氏によれば、これらのミスが見つかるのは、決して珍しくはないとのこと。そして、ここで大事なのは、建物のチェックは「引渡し前」、言い換えれば「残金を支払う前」に行うということです。支払いの前と後とでは、業者の対応スピードの具体的な対処も、まったく変わってくるというのがその理由です。

人間がやる以上、ミスは必ず発生するもの。そして、どうせ見つかるなら、入居者から指摘されるのではなく、投資家自らが発見し、早めに処置を講じる方が、時間的にもコスト的にもメリットがあるといえます。

日本の投資家の間でも、少しずつ、利用者が増えているホームインスペクション。アメリカのように、利用しない方が珍しいという時代が来るのも、そう遠くはないのかもしれません。

(参照:新築アパートで見つかった不具合の実例


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