国土交通省は2010年10月下旬から概ね3カ月間でマンション管理業者への一斉立入検査を実施した。その結果、任意抽出した全国138社のうち77社に是正指導を行った。管理業務主任者の設置や重要事項の説明、契約成立時の書面交付、財産の分別管理、管理事務の報告の5つを中心に検査した。
是正措置を受けたうち23社は、2009年5月の省令改正による財産の分別管理の制度改正に対応できていなかった。これを除く、全立ち入り業者数に占める是正指導が必要な業者の割合は39.1%と昨年(40.8%)とほぼ同様だった。
こうした結果を受け、国交省は「制度改正に十分対応できていない状況を踏まえ、引き続き、立ち入り検査などによる法令指導体制の強化を図るとともに、悪質な違反に対しては厳正に対処する」としている。