国土交通省の調査によると、9月の住宅着工戸数は前年同月比10.8%減の6万4206戸だった。6カ月ぶりの減少。季節要因を調整した年率値は74.5万戸と大幅に落ち込んだ。この背景について、国交省は「厳しい雇用、所得環境のほか、可能性として景気の下振れ懸念が考えられる」と推察。また、業界からは震災で先送りされていた着工や7月末に着工期限を迎えた住宅エコポイントによる駆け込みなどが一段落した影響という声も聞かれるという。
利用関係別に見ると、持家、貸家、分譲住宅で前年同月比減。特に貸家は落ち込みが大きく、前年同月比18.2%減の1万9395戸。9月として過去最低の水準だった。そのほか、持家は同9.7%減の2万4978戸、分譲戸建ては同0.9%減の9396戸、分譲マンションは、同13.9%減の9059戸だった。