凸版印刷(東京都千代田区)と早稲田環境研究所(東京都新宿区)、積水化学工業住宅カンパニー(東京都港区)は12月中旬から、住宅内のエネルギー消費量の見える化などを行うHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)の利用価値向上に向けた調査事業を本格的に始める。環境省の採択を受けて行うもの。積水化学工業住宅カンパニーが供給した住宅などHEMSを設置している約1000世帯を対象に、エネルギー消費動向についてデータ収集を行うほか、約20世帯のモデル世帯を対象に、生活行動調査などの詳細な非電力データを収集する。
調査では、生活必需情報や娯楽といった生活に密着したサービスにエネルギー情報を付加することで、HEMSが継続的に利用されるかどうかの検証などを行う。また、事業者側のHEMSデータ利活用を想定して、家族構成などに着目したHEMSデータの分析を実施。インセンティブの付与や企業のマーケティングなどで有効利用できる手法を検証する。
事業期間は3年間。調査や分析などを通じて、HEMSの普及促進と継続利用を促す自立的なシステムモデルの構築を目指す。