積水化学工業は3月3日、築50年が経過した大阪本社(大阪市北区、堂島関電ビル)のリニューアル工事を建物所有者の関電不動産開発と共同で開始した。工事の完了は25年4月を予定している。
全面リニューアルによって、働きやすさと働きがいを両立する職場づくりや、建築物の長寿命化によるライフサイクルCO2の排出削減を目指す。
新しい働き方への対応のほか、バリアフリー動線やオールジェンダー対応トイレの整備などによって、業務効率化や生産性向上、社員のウェル・ビーイングの向上を図り、能動的に働ける執務空間の構築を目指す。
外構部には、Low―E複層ガラスを採用することで、高い断熱性能と日射遮蔽性能によって室内の快適性向上を図るほか、フィルム型ペロブスカイト太陽電池や、安全性・防犯性を高める合わせガラス用中間膜、耐火材「フィブロック」などの自社製品を20品目以上採用し、環境性能や安全性、耐久性の向上を図る。また、リニューアルによって建て替えの場合と比較し、一般的に60~80%のCO2 排出量の削減を見込んでおり、こうした取り組みによって、「CASBEEスマートウェルネスオフィス認証制度」の最高位(Sランク)を築30年超の建物で初めて取得した。