パナソニックホームズは9月1日、地震被災リスク推定システム「P-HERES(ピー・ハーレス)」の運用を開始した。国立研究開発法人防災科学技術研究所が地震発生後に公開する地震観測網(K-NET,KiK-net)の強震記録(加速度波形データ)を基に自社物件を構法別に解析し、被害想定レベルを判定すると共に、顧客データベースと連携し、判定結果を地図上で色分けして表示するシステム。
被災度の判定を5ランクに分類し、ランクに応じて構造体、外壁、内装材(クロスなど)の被害状況を推定する。被害想定レベルを可視化し、復旧支援要員の派遣の優先度や必要人数、復旧の技術的方法の見当をつけやすくすることで、効果的に人員を派遣し、復旧支援をするなど、オーナーの待機時間の低減や迅速な原状回復を図る。対象地震データの取得から10~30分程度でマッピングできるという。
脳の神経回路の一部を模したAI技術「ニューラルネットワーク」をる構法別の被災度の解析に活用することで、判定における即時性や地震の揺れと構造特性の共振などを考慮した精度の高さを確保した。