長谷工コーポレーション(東京都港区)は9月13日、内床PCa(プレキャストコンクリート)製造を目的とした自社工場の施工に着手したと発表した。場所は茨城県かすみがうら市。建築面積は8810㎡。2025年6月に竣工、同年10月の本格稼働を予定している。同工場の運営は、同社と伊藤忠丸紅住商テクノスチール(東京都千代田区)、ヤマックス(熊本県熊本市)、大協建設(千葉県千葉市)の4社が共同出資する運営会社が行う予定だ。
同社はこれまで、マンション建設現場での生産性向上・品質安定化を目的として、板状マンションの外部階段などや、タワーマンションの柱・梁、内床・外床といった部材のPCa 化に積極的に取り組んできた。今後は、新たに板状マンションの内床のPCa 化を進める計画で、今回の工場の新設により、より安定的な部材供給を見込む。同工場では年間3000 戸超の内床PCa製造を予定し、関東全域の当社マンション建設現場を対象に使用する。また、将来的には内床PCa製造量を年間5000 戸超まで増やす予定だ。
プレキャストコンクリートとは、建物の構造体や部材などを専門工場であらかじめ製造、現場に搬送し組み立てる工法のこと。同社では、建設業界において課題となっている労務減少への対応とマンション工事の受注量増大を見据えた施工体制構築に向け、部材のPCa化を含む工業化工法の採用を拡大することで、建設現場における更なる生産性向上と働き方改革を実現するとしている。