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TOTOギャラリー・間 開設40周年記念に篠原一男生誕百年展

 TOTOが運営する建築専門ギャラリー「TOTOギャラリー・間」(東京都港区)は4月17日から、開設40周年記念企画として、建築家・篠原一男の生誕100年を記念し、「篠原一男 空間に永遠を刻む――生誕百年 100の問い」を開催する。会期は6月22日(日)まで。入場無料。

 篠原一男(1925~2006年)は東京工業大学(現東京科学大学)で清家清(1918~2005年)に学び、卒業後、同大学で教鞭をとり、退官後も設計と言説の発表を続け、坂本一成、伊東豊雄、長谷川逸子を始めとする建築家を輩出。「住宅は芸術である」と唱え、小住宅の設計に多大なエネルギーを費やした篠原の住宅は日本における現代住宅のひとつの到達点を示すものとして、現在、国内外で再評価の機運が高まっている。

 同展では、建築家の奥山信一氏、貝島桃代氏、建築史家のセン・クアン氏をキュレーターに迎え、篠原が生涯を通して自らに「問い」を投げかけ続けた建築家像を、「永遠性」をテーマに再考。東京工業大学篠原研究室作製の原図や模型、真筆のスケッチ、家具などのオリジナル資料を、氏の言説から抽出した「100の問い」と自身の分類による「第1の様式」から「第4の様式」に沿って構成。未完の遺作「蓼科山地の初等幾何」(06年、計画案)のスケッチも展示予定。

 TOTOは社会貢献活動として建築文化の醸成・育成を目的に同ギャラリーや建築系書籍の出版を手掛けるTOTO出版を創設。