政策

政府新型コロナ対策本部 中小支援や下請保護図る

 政府は3月10日に新型コロナウイルス感染症対策本部の第19回会合を開き、新たな対応策を整理、公表した。

 事業活動の縮小や雇用調整への対応などへ向け、財政措置約4000億円、金融措置総額約1兆6000億円規模の支援を行う方針を説明。中小企業等の資金繰りを後押しするため、既存のセーフティネット保証などに加え、同感染症特別貸付制度を創設するとした。また下請取引においては、資材供給網の停滞や従業員の休業などによる納期の延長等に柔軟に配慮するよう産業界に要請するとした。

 また雇用調整助成金の特例措置を拡大するほか、生活困窮者自立支援制度の利用促進を図り、同感染症による離職や収入減で生活が困窮した人の住まい等についても支援するなど、労働者に対しての施策も加えた。

観光支援で予備費35億円

 同日には、同感染症により特に大きな影響を受けている分野として、観光分野に対する支援の19年度予備費使用が閣議決定された。総額は35億7200万円。内訳は、「日本政府観光局(JNTO)による情報発信」が10億700万円、「観光地多角化等のための滞在コンテンツ造成」が6億8000万円、施設のバリアフリー化やキャッシュレス化などの「訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業」が18億8500万円。