政策

2月訪日外客、6割減 JNTO調べ 新型コロナが猛威

 日本政府観光局(JNTO)の3月19日の発表によると、訪日外国人旅行者数(推計値)は前年比58.8%減の108万5100人で、5カ月連続の減少となった。

 2月は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、各国で旅行自粛や渡航禁止などが本格化。訪日外客数の動向も注目を集めていたが、懸念されていた通り、前年の半数以下という大幅な減少を示した。

 特に中国は、同国政府が1月27日から団体外国旅行を禁止したこともあり、同87.9%減の8万7200人と激減。また韓国も同79.9%減の14万3900人で、19年夏以来続いている訪日客数の減少に拍車がかかった格好だ。

 そのほかの国や地域でも、大半で落ち込みが見られた。台湾(同44.9%減)や香港(35.5%減)をはじめ、アジアや欧米各国で1~3割程度の減少となっている。

 ただし、ロシア(同19.6%増)やフィリピン(同12.9%増)、オーストラリア(同1.8%増)など一部では、引き続き訪日客が増加して、過去最高を更新する国も見られた。

 とはいえ、3月19日現在、同感染症終息の見通しは立っていない。3月以降の訪日客動向については、厳しい状況の継続が予想される。