三井不動産が発表した24年3月期第3四半期業績は増収増益となり、本業のもうけを示す営業利益は二桁の増益となった。売却益の計上に期ズレが生じているものの、営業利益は2期連続、純利益が3期連続で過去最高を更新した。連結業績の通期予想は、営業利益を据え置き、純利益が50億円の上方修正で2200億円を見込んでいる。
セグメント別に見ると、賃貸はビル空室率と国内商業施設の改善、マネジメントが個人向け仲介(リハウス)や貸駐車場事業(リパーク)の好調、施設営業がホテル・リゾートの回復と東京ドームの来場者増などが想定以上でそれぞれ50億円上方修正した。
投資家向け分譲事業は、一部の海外不動産での評価損の影響を織り込んだうえで今期1000億円超の分譲益を想定する。海外マーケットは不透明感が残っていることに留意する。有利子負債は前回予想より1000億円減少し、4兆5000億円だった。
次期は新たな新中期経営計画の発表が見込まれる。
三井不動産(連結)
24年3月期・第3四半期
売上高 16,990億円 (4.5%)
営業利益 2,452億円 (15.0%)
経常利益 1,997億円 (7.3%)
当期利益 1,664億円 (13.1%)
予 想 24年3月期
売上高 23,000億円 (1.4%)
営業利益 3,350億円 (9.7%)
経常利益 2,650億円 (△0.1%)
当期利益 2,200億円 (11.7%)