住友林業は、米国・豪州の住宅事業が好調に推移したことに加え、円安の進行もあり、過去最高益を達成。海外住宅などの建築・不動産事業では売上高1兆2400億 (同30.8%増)、経常利益1475億円(同31.6%増)を計上した。豪州では販売単価の上昇などによって、利益率が改善。米国では、構造用部材の供給と施工のワンストップで提供するFITP事業が新規連結会社の通年寄与や新工場の稼働など事業体制の拡充により増収した一方で、集合住宅市場の落ち込みや先行投資などで減益だったほか、米国の不動産事業は期待利回りの高止まりによる物件売却の遅れなどから減益。一方、米国の住宅事業は底堅い需要を背景に販売戸数・単価とも前期を上回った。
国内の住宅事業は、笹沢建設による通年業績への寄与や、戸建注文住宅の価格改定効果、リフォーム事業の伸長などにより増収増益で着地。売上高5423億円(同1.5%増)、経常利益352億円(同7.3%増)を計上した。戸建て注文住宅の販売は単価上昇の一方で期初の受注残が低水準だったことから、棟数・金額とも前期を下回ったものの、売り上げ総利益率は、価格改定や建築資材コスト改善により、コロナ・ウッドショック前を超える高水準を達成。また、戸建て注文住宅の受注は規格型住宅や土地仕入れ強化などの施策などにより、棟数・金額とも前期を上回り着地した。
通期は全社で増収増益を計画。国内の住宅事業のうち、戸建て注文住宅の販売棟数・金額は、期初受注残の増加や単価上昇などによって前期を上回る。受注は高価格帯への対応強化やデータ活用による成約率向上を推進し、前期と同水準を維持する計画。
住友林業
決 算 24年12月
売上高 2兆536億円 (18.5%)
営業利益 1,945億円 (33.0%)
経常利益 1,979億円 (24.6%)
当期利益 1,165億円 (14.1%)
予 想 25年12月
売上高 2兆5,560億円 (24.5%)
営業利益 1,950億円 (0.2%)
経常利益 2,050億円 (3.6%)
当期利益 1,230億円 (5.6%)