投資

J-REITトピックス

【決  算】

(8月15日発表)

 ・日本リート投資法人の25年6月期決算は増収増益だった。営業収益は110億1300万円(前期比10.5%増)となり、当期純利益が60億7700万円(同24.3%増)だった。オフィスや住宅、商業施設などに投資する総合型リート。オフィス割合が約65%を占める。期中に12物件を売却し、9物件を新たに取得して資産の入れ替えを実施。分配金は一口当たり2345円と予想を57円上回った。期末時点の運用規模はオフィス58物件、住宅47物件、商業施設・その他4物件で計109物件・取得価格ベースで2585億7000万円となった。ポートフォリオ全体の稼働率は97.8%となった。

 運用ガイドラインを一部変更し、オフィス中心は変わらないが、インフレ耐性がありアップサイドが見込めるホテル投資を開始する。今後のポートフォリオはオフィスが55~60%、住宅が20~25%、宿泊特化型ホテルを中心にホテル比率を10~15%をイメージする。オフィスの重点投資エリアも都心6区から東京経済圏に拡大する。

 次期25年12月期も増収増益を見込み、一口当たり分配金は2421円を計画する。

 

 ・日本ビルファンド投資法人の25年6月期決算は増収増益だった。営業収益は512億1800万円(前期比0.8%増)となり、当期純利益が235億4500万円(同3.9%増)だった。期中に「NBF虎ノ門ビル」と「芝NBFタワー」を譲渡し、「横浜三井ビルディング」と「Dタワー冨山」を取得した。これら売却物件からの売却益48.5億円や取得物件からの収入増が貢献。期末時点の運用資産は68物件で、取得価格の累計は1兆4762億円となった。ポートフォリオ全体の期中平均稼働率は98.9%となり、期末時点は98.6%だった。分配金は一口当たり2495円と従来予想より95円上回った。賃貸不動産の収入は増加傾向にあり、年間で2%以上の増加を目指す。物件購入は利上げ局面を踏まえながら資産運用のクオリティーの強化につなげる。

 次期25年12月期は減収減益を見込む。売却益が剥落するため一口当たり分配金(DPU)は2420円(前期比3.0%減)と減配を計画する。DPUとEPU(一口当たり当期純利益)は共に年間プラス3%以上を目標とする。

 ・日本プライムリアルティ投資法人の25年6月期決算は増収増益だった。営業収益は208億300万円(前期比6.2%増)となり、当期純利益が103億2900万円(同17.5%増)だった。東京エリアのオフィスビルを中心に運用。期末時点の資産規模は66物件・5340億円(取得価格ベース)となった。ポートフォリオ全体の稼働率は98.8%と前期比0.7ポイント改善した。一口当たり分配金(DPU)は2008円(前期比1.2%増)となり同社従来予想より20円上振れた。期中に40億円の自己投資口取得を実施。DPUは2期連続で過去最高額を更新した。

 運用資産規模は6000億円超を目標とする。ポートフォリオの10%程度の資産を入れ替える。向こう5年間での売却を想定。次期25年12月期は減収減益を見込む。予想分配金は一口当たり2035円を計画する。売却益剥落によりEPUは27.0%大幅減となるが、内部留保の活用などで増配予定。オフィス賃料上昇などを受けDPUの年率成長目標を従来から1%増やしプラス3%に引き上げた。