大阪・阿倍野の新しい玄関口として、阿部野橋ターミナルビルの中核を担う高さ300mの超高層複合ビル「あべのハルカス」が3月7日、全面開業した。
同ビルは、近畿日本鉄道が、近鉄百貨店の建て替え計画として総事業費約1300億円を投じて建設。大阪市南部のターミナル駅である天王寺駅から道一本挟んだ近鉄南大阪線大阪阿部野橋駅に直結。延べ床面積21万2000平方メートル、地上60階・地下5階建ての規模だ。「晴れ晴れとさせる」を意味する古語「晴るかす」が名称の由来。
昨年6月に先行オープンした百貨店「あべのハルカス近鉄本店」は、売り場面積10万平方メートル(既存の本館と合わせた面積)で日本最大規模の売り場面積を誇る。そのほか、オフィスやホテル、美術館など多彩な施設で構成されている。今まで日本一の高さを誇っていた「横浜ランドマークタワー(高さ296m)」を抜き、「日本一高いビル」として誕生した。
オープン当日の午前10時、同ビル60階展望台をはじめ、館内5カ所、周辺施設3カ所の特設会場で、全長3000mの日本一長いテープカットが関係者によって一斉に行われた。式典に出席した小林哲也近鉄社長は、「大阪のランドマークとして当ビルの存在価値をPRしたい。併せて、阿倍野・天王寺エリア、そして大阪の未来を晴れ晴れとさせることに貢献できれば」と語った。
なお、初年度の来場者数は全館で4740万人を見込む。