東京都渋谷区(長谷部健区長)とKDDI(東京都千代田区)は、同区内の65歳以上の高齢者にスマートフォンを2年間、無料で貸し出す実証実験を21年9月6日に始めた。災害時に避難情報がリアルタイムに届かない状況が想定されており、情報通信利用の格差となるデジタルデバイドを解消する。不動産業界でもデジタルツールの活用が進展しており、支援策として参考になりそうだ。
同区民の高齢者のうち、25パーセントはスマートフォンを保有しておらず、デジタルサービスを十分に活用できていない。コロナ禍でオンライン申請などの非接触型サービスが重要になったものの、スマートフォンの利用率の低迷は、「利用方法を教わる機会が少ない」ためにある。使いこなせるようになるまでハードルが高いといった理由がある。