三井不動産グループの事業提案制度から生まれた株式会社GREENCOLLARは、株式会社林ぶどう研究所と共同で、生食用ぶどうの品種を開発する育種分野へ参入する。優良な品種の開発は農業における競争力の源泉となる一方、日本の植物新品種の登録出願数は減少傾向にあり、将来的な国際競争力の低下が懸念されている。今回の取り組みで、品種開発に加えて育成者権の保護と育成者への収益還元システムを構築し、ロイヤリティビジネスを視野に展開する。
同社はニュージーランドで第1号圃場を取得し、ニュージーランドにおける生産を本格的に開始した。この圃場に林ぶどう研究所との開発拠点を設け、共同で品種開発に取り組むと共に、林ぶどう研究所が開発した「マスカットジパング」を生産する。今回の育種分野への参入により、品種開発から生産、販売までを自社で行う垂直統合型での事業体制となった。年2回の生産・販売の結果を品種開発・品種改良に生かすことで、生産地の環境や多様化する消費者の嗜好に応じた品種の提供が可能。