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YKK APアメリカ、 ジョージア州新工場が稼働開始

 YKK APの米国法人(ジョージア州アトランタ)は12月28日、ジョージア州メーコン・ビブ郡で住宅用樹脂窓と引戸を製造する新工場の操業を開始した。これまで2カ所に分かれていた旧工場の製造機能をすべて新工場に移管。樹脂窓の一貫生産体制を構築することで、販売エリアである米国南部6州の住宅用樹脂窓の拡販に向け、製造供給能力の強化と市場競争力のある製造供給体制の構築を図る。

 旧工場から車で約20分の敷地20万2343平方メートルを新規取得し、延べ3万6000平方メートルの平屋建てを建設。自然光を取り入れ、屋根・壁の断熱化により省エネ性能を高めることで、CO2排出量削減を目指すと共に、カーボンニュートラル実現に向け創エネ技術を段階的に導入する方針。投資金額は1億2500万米ドル(土地・建屋・生産設備含む)。

 既存の樹脂窓商品に加え、改良商品の製造に向けたハングラインなどの設備を新設。生産能力は年間約45万窓を見込み、生産性を現行の212%とする計画。

 樹脂素材の押出、ガラス・窓の加工、組立、出荷までが建屋の西側から東側に流れるライン設計を導入。高効率な一貫生産体制を構築した。日本の樹脂窓製造ライン「APWライン」の自動化技術を展開し、遠隔でのサポート体制の構築やメンテナンス性の向上、人に頼らない工程内検査の確立を目指した。また、製造ライン内や倉庫・出荷工程における重量物の運搬、ピッキング作業といった身体的な付加の大きい作業の自動化・省人化を図ると共に、将来の自動搬送化を考慮したほか、今後の事業・商品戦略や更なる成長に合わせてフレキシブルに対応できるよう、拡張性を持った建屋設計を採用した。