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都心5区オフィス市況は空室率低下、賃料上昇  コリアーズ調べ

 コリアーズ・インターナショナル・ジャパン(東京都千代田区)は、「東京オフィスマーケットレポート/2024年第1四半期(1月から3月期)東京主要5ク・グレードAオフィス」を発表した。2023年に続いて市況は堅調に推移しており、空室率の低下と、賃料の上昇が続いていると分析している。

 同レポートは、同社が東京主要5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷の各区)のグレードAオフィスビル(基準階面積約300坪以上から同社独自基準で選定)の賃貸オフィス市況と今後の見通しに関して、独自に収集したデータに基づき分析した。

 同レポートによると、新規供給量が前期よりも減少して2万5000坪となった一方、需要は5万坪と新規供給の2倍の水準で需要が供給を上回っている。

 今期は、「新虎安田ビル」や「住友不動産新宿南口ビル」などが高い入居内定率で竣工し、新築物件の需要は底堅い状況だった。既存物件での空室も減少している。

 また、2024年通年で見ると、新規供給は10万坪と前年の半分以下となった。需要も前年より減少するとみられるものの、2024年通年では10万坪を超えるとみられ、需要が供給を上回ると予想している。

 賃料水準を見ると、前期に続いて引き続き上昇し、市況は堅調に推移している。入居工事費用の高騰を背景として、オーナーの内装負担などの対応で成約に結び付いているケースが多くなっている。賃料が比較的に割高となるセットアップオフィスの普及によっても賃料水準を支えていると分析している。