不動産サービス大手のJLLが5月28日に公表した「インベストメントマーケットサマリー」によれば、2024年第1四半期(1~3月期)の世界の不動産投資額は米ドル建てで1350億ドル(前年同期比6%減)だった。アメリカ大陸の取引が同8%減少し、EMEA(欧州、アフリカ、中東)は同15%減った。
アジア太平洋地域は、日本、シンガポール、韓国がけん引し、同13%増加した。日本向けの投資額は1兆7046億円(前年同期比45%増)となり、コロナ直前(2020年第1四半期)の1兆7051億円近くまで回復した。
世界の都市別投資額ランキングで見ると、東京への不動産投資額が76.5億ドルで1位だった。2023年通期の5位から浮上した。ニューヨークとロンドンが2位と3位で続いた。大阪の第1四半期取引額は18.4億ドルで16位となり、こちらも前年通年の36位から大幅に順位を上げた。
アセットクラス別に見ると、オフィスが51%と4四半期ぶりに50%超えとなり、2023年通年の33%から大幅に拡大した。その他の資産は、物流施設が22%、リテールが10%、住宅が9%、ホテルが6%だった。なお、2024年通年の不動産投資額としては4.5兆円程度になると見込んでいる。