住友林業と東京建物は、米国ノースカロライナ州ラリー市で5階建ての賃貸集合住宅「5200ヒルズボロ」(総戸数267戸)を米国大手デベロッパーのフェアフィールド・レジデンシャル・ホールディングスと共同開発する。
「5200ヒルズボロ」は賃貸床面積延べ2万1008平方メートルの木造枠組壁工法による5階建てを計画(駐車場はRC造)。館内から直接アクセスできる駐車場、屋外グリルエリア、キッチン付クラブルームなどのコミュニティエリアを設け、会議室を備えたコワーキングラウンジ、ペットスパ、ドッグランなども備える。最上階には市内を一望できるスカイラウンジを設置する。主に周辺エリアに勤務する法律、金融、IT、コンサルティング、医療といった専門職に従事する20代後半から30代前半のいわゆるヤングプロフェッショナル層をターゲットとし、スタジオルームや1ベッドルームの間取りを多く用意する。
戸建て住宅と同様のツーバイフォー材の規格品を採用することで建築コストや建設時のCO2排出量(エンボディドカーボン)の抑制を図った。今年6月に着工、27年1月ごろの賃貸開始を目指す。全体の竣工は27年7月を予定している。
ノースカロライナ州の州都ラリー市内は、首都ワシントンD.C.と南部の大都市アトランタを結ぶ州間高速道路に近接しているほか、教育と研究の一大拠点として知られる、ノースカロライナ州立大学・デューク大学・ノースカロライナ大学チャペルヒル校を結んだ三角地帯「リサーチトライアングル」の中心に位置しており、300社以上の企業が集積するなど、競争力のある人材の雇用を背景とした安定的な経済成長を見込む。
開発主体は、日系2社それぞれの現地子会社が組成したJVとフェアフィールド社の共同出資によって組成した特別目的会社。住友林業の子会社の住友林業アセットマネジメントがプロジェクト全体の参画企業との組成に関する取りまとめや調整を担う。
フェアフィールド社との共同事業は住友林業が今回で5件目、東京建物は3件目。現在、住友林業と東京建物は中央日本土地を加えたJVとフェアリールド社で、ワシントンD.C.近郊でも8階建ての賃貸集合住宅「555ハーンドン・パークウェイ」(総戸数400戸)の共同開発を進めている。