投資

森トラスト サーモン陸上養殖に参画 ファンドに出資

 森トラスト(東京都港区)は6月25日、三重県津市でアトランティックサーモン養殖を実施するピュアサーモンジャパンの運営ファンド「8FAquaculture Fund Japan I LP」に出資し、サーモン陸上養殖プロジェクトに参画すると発表した。同ファンドの運用期間は8年。森トラストの出資額は非開示。

 同プロジェクトは、陸上でアトランティックサーモンの養殖・加工までを行う施設を三重県に建設し、2027年の出荷開始を目指す。生産量は年間約1万トンで、国内最大級の規模。

 養殖施設は「閉鎖循環式陸上養殖システム」を導入予定で、使用した水を施設内でろ過・殺菌した上で再利用することで、排水を抑えるため周辺の水質を汚染することがないという。輸送においても海外から空輸した場合に比べて、CO2を削減することが可能で、養殖から流通の過程で安全性の向上と環境課題への貢献が期待できるとしている。

 今後もサーモンへの高いニーズに対し安全性・安定性高く供給が可能であり、加えて環境負荷を抑えた形で持続可能なビジネスモデルであることから、プロジェクトへの参画を決めた。

 同社は2017年からオープンイノベーションによる新規事業創出を目指すイノベーション投資戦略を策定し、CVC活動のほか、ベンチャーキャピタルへの出資等を推進してきた。