中央日本土地建物は7月29日、米国ニューヨーク州ナッソー郡グレーンコーブ市の賃貸用集合住宅「The Arden」に着工した。2027年7月竣工の予定。23年10月にパートナーシップ契約を締結した不動産ディベロッパー、RXR Realty(ニューヨーク州ニューヨーク)と共同で進めるもので、中央日本土地建物グループ初の、日系企業を介さない米国ディベロッパーとの直接共同事業となる。
ニューヨーク近郊の再開発エリア「Garvies Point(ガービーズポイント)」内に位置し、ビジネスの中心地、マンハッタン島まで車で約45 分の好立地。延べ床面積1万3365平方メートル、1階鉄筋コンクリート造、2階以上木造の5階建て。戸数101戸(スタジオ12戸、1BR35戸、2BR46戸、3BR8戸)、住戸平均面積は約91平方メートル。
ナッソー郡周辺で戸建てから住み替えを希望するシニア層や、ニューヨーク市内に通勤する中高所得者層がターゲット。建物全体には、約660㎡の共用スペースを設置し、フィットネスセンター、シアタールーム、テレワーク用ラウンジなどに加え、ゴルフシミュレーターやサウナ等の共用施設も備える。
RXRが開発した独自の居住者向けアプリ「RXO HOME」を導入することで、共用スペースの予約や宅配便の管理、メンテナンスの依頼などが可能となる。
ナッソー郡は、近年人口が増加傾向にある一方で、金利の上昇や地価の高騰に伴い、住宅売買件数が減少していることに加え、賃貸住宅の供給戸数も限られており、今後の賃貸住宅の需要が見込まれているエリア。
「Garvies Point」は、ナッソー郡グレーンコーブ市が推進する約2万2700平方メートルの再開発計画で、RXRがエリア一体の開発を請け負っている。再開発エリア内には海辺を望める公園、遊歩道、バイクトレイル、ドッグランやレストランが整備されている。再開発エリア外には市役所や郵便局、小売店舗などが充実しており、交通利便性、生活利便性ともに高い環境だ。