総合

大言小語 3つの不安

 緊急事態宣言の期限が5月6日に迫ってきた。政府は大型連休中の外出自粛の要請に加えて、期間を延長する方針を表明しており、更に1カ月ほどの延長が濃厚だ。

 ▼新型コロナウイルス感染症の治療薬とワクチンの開発は道半ばの状態にあり、これまで国内で明らかになった感染者数も「氷山の一角」ではないかとの指摘もある。この1カ月弱、集団感染の拡大防止のため、密閉、密集、密接の「三密」を避ける行動を社会全体で取り組んできたものの、収束の兆しがいまだうかがえないことから延長は止むを得ない判断だ。

 ▼緊急事態宣言が発令されてからは、三密行動にどのように取り組むべきなのか手探りの中でも知恵を出して乗り切ってきた。しかし、延長されるこの先には3つの不安が待ち構えている。人との接触を可能な限り避けることから生じる孤立という不安。自身が感染しているのか、もし感染していたら家族や身近な人に移しているのではないかという疑心暗鬼の不安。そして未だ収束の兆しが見えない先行きに対する不安だ。

 ▼三密行動には徹底して取り組むべきだが、3つの不安を和らげてくれるのはやはり人との関わり合いがカギになる。失業や収入減が現実のものとなり、住まいの確保もままならない人たちも出始めている。少しでも不安を取り除けるようにメンタルケアにも細心の注意を払って、この延長を乗り越えたい。