野村不動産ホールディングスは10月26日、24年3月期第2四半期連結業績を公表した。国内の建替案件や英国ファンドの減損に伴う特別損失を計上したため、四半期純利益は前年同期と比べ減益となった。これを除いた売上高、各利益は過去最高を更新した。新築マンションの平均販売価格の上昇や粗利率の改善などにより、好調な住宅部門が引き続き、業績を押し上げている。住宅の契約率は91.6%に達しており、通期の業績予想に変更はない。
セグメント別では、主力の住宅部門が増収増益。賃貸住宅など収益物件の売却や、分譲住宅販売が好調だったことが主な要因で、分譲住宅については建築費上昇などに対し価格転嫁ができており、収益性も向上した。
都市開発部門は、オフィス空室率の改善や、コロナ5類以降に伴うホテル収益の改善、収益物件売却収入の増加などにより、増収増益となった。
海外部門は成長ドライバーと位置付けており、投資を積極化。一方、ベトナムの住宅計上が減少するなど安定感に欠け、増収減益となった。
そのほか、資産運用部門は増収増益。仲介・CRE部門は、企業オーナーや富裕層を対象にした売買仲介が好調だったが、全体では増収減益。運営管理部門も増収減益だった。
野村不動産HD
決 算 24年3月第2四半期
売上高 3,683億円 (17.0%)
営業利益 613億円 (25.5%)
経常利益 546億円 (16.1%)
当期利益 329億円 (△2.7%)
予 想 24年3月期
売上高 7,500億円 (14.5%)
営業利益 1,030億円 (3.4%)
経常利益 940億円 (△0.1%)
当期利益 650億円 (0.7%)