商業用不動産データ分析基盤「estie マーケット調査」などを提供しているestie(東京都港区)は、同基盤のデータを基に分析した「賃貸オフィス不動産」に関する最新不動産マーケット動向レポート「エスティ マーケットレポート」をまとめた。
今回、都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)のオフィス物件に関する需給バランスの最新動向について前回に続いて調査したほか、総貸付可能面積に対する募集終了面積の割合に着目し、「日本橋・八重洲・京橋」と「市谷・神楽坂」をピックアップして調査した。
同調査結果によると、2025年5月の都心5区では、募集終了面積が前月比で21・0%増の10万3674坪と大幅に伸びた。募集面積ストックでは同様に2・7%減の54万2909坪となった。新築物件による大規模な床の新規供給により、募集面積ストックが大幅に増加した「新宿区」を除き、募集面積ストックは、前月比で減少する傾向になった。
サブマーケットでピックアップした「日本橋・八重洲・京橋」エリアは、総貸付可能面積45万3475坪に対し、募集終了面積は1万9037坪、「市谷・神楽坂」エリアでは、総貸付可能面積7万4015坪に対し、募集終了面積は2574坪だった。両エリア共に、エリアの総貸付可能面積に対する募集終了面積の割合は、3%から4%台となり、非常に高い水準で推移したと分析している。