これからのまちづくりを担う専門家、再開発プランナー
まちづくりに関する必要な知識や技術を有し、再開発事業を支えます。
都市再開発に携わる人たちの技術水準の向上を図り、その裾野を広げるために、再開発コーディネーター協会では「再開発プランナー」の資格審査・証明事業を行っています。
これは、再開発プランナー試験によって、都市再開発事業に必要な企画・事業計画の作成及び権利調整などに関する知識や技術を有し、実務経験が3年以上ある者を確認して「再開発プランナー」の資格を与えるものです。
平成4年に創設され、全国で3,721名(2020年2月現在)の再開発プランナーが登録、全国の都市再開発事業など様々なまちづくりで活躍されています。
再開発プランナーの業務
わが国では、東日本大震災を契機に全国各地で防災まちづくりが求められています。また、東京などの大都市では、国際競争力強化に向けた都市機能の再編が進む一方で、老朽建築物が密集した市街地や耐震性が不十分な中小ビルが残り、郊外では高齢化が進んだ住宅団地が取り残されています。地方都市では中心市街地が疲弊し、シャッター街となっている商店街が多く見られます。
これからの市街地整備は、このような現在の都市の抱える様々な問題を解決し、安全、安心で活力と魅力のあるまちづくりを行っていくことが課題です。近年の人口減少・高齢化、地球環境問題、財政的制約などから、コンパクトな集約型都市構造への転換が求められていますが、その中で、防災性の向上、低炭素化の促進、そして豊かさを実感できまた国際的にも魅力あふれる都市づくりを進めていく必要があります。そのためには、都市再開発法に基づく市街地再開発事業をはじめとする様々な整備手法を、地域の実情に応じて柔軟に活用していくことが必要で、それを支える「地域整備の担い手」としての専門家が再開発プランナーです。
再開発プランナーの活躍の場
再開発プランナーは、社会の変化に伴いまちづくりの課題も変化するなか、それぞれの経験・知識を生かし工夫を凝らして、市街地再開発事業を完成させてきた実績に裏打ちされた専門家です。
市街地再開発事業のみならず、密集市街地整備、マンション建替え、共同化、等価交換方式による建替え、不動産の信託・証券化など、再開発を中心としたまちづくり手法が多様な広がりをみせているなかで、再開発プランナーはこれからのまちづくりに大きく貢献できる専門家といえます。
再開発プランナーの活動領域のうち特にマンション建替えに関しては、研修修了により「マンション建替えアドバイザー」として登録する制度があります。
また、一般社団法人再開発コーディネーター協会個人正会員になる為にも原則として再開発プランナー資格者であることが要件の一つとなっています。
試験日程 (2020年度)
受験資格 | 試験を受ける年の4月1日現在 満20歳以上の方 |
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受験申込書の頒布及び受付 | 6月1日(月)~6月30日(火) 一部 1,300円(消費税含む) 協会窓口頒布、郵送頒布(送料別) |
申込期間 | 6月1日(月)~6月30日(火) |
試験日 | 筆記試験日 8月23日(日) |
筆記試験合格発表 | 10月2日(金)予定 |
受験料 | 22,000円(税込) |
※詳しくは試験機関にお問い合わせください。 |
試験データ (2019年度)
受験者数 | 868名 |
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合格者数 | 248名 |
合格率 | 28.6% |
実施団体 | 一般社団法人再開発コーディネーター協会 |
住宅新報からワンポイント
2019年度の再開発プランナー試験の受験者は868人で、合格者は248人、合格率は28.6%。
合格率は比較的高いですが、ただし、合格者の勤務先を見ると全国のコンサルタント・総合建設業・不動産業などの他、地方公共団体や都市再生機構の職員などで、実務経験のある人がほとんど。
市街地再開発事業は、実務をやっていないと、学習事項もピンと来ない部分もあり、難易度はかなり上がると思われます。合格し、プランナー登録を行えば、ディベロッパーなどでの活躍の舞台が広がります。難しい試験ですが、トライする価値は十分にあると言えるでしょう。