いよいよ10月に入りました。本番まで残りわずかのこの時期に、住宅新報社が受験生の皆さまにお役にたてることはないか――。そう考えて、このページをつくりました。
法律学習を楽しくする天才――高橋克典先生(『試験に受かる! 法律のカンタン思考術』著者)が、とっておきの学習法をレクチャーします。目からうろこのアイディアで、限られた時間の有効な使い方がみるみる身に付きます。
高橋先生のコラムで準備ができたら、問題演習にGO! 最後まであきらめずにチャレンジし、合格の栄冠をつかみとってください!
(住宅新報社・編集部一同)
高橋 克典(たかはし かつのり)
行政書士試験のほか、宅建、司法書士、公務員、マンション管理士、管理業務主任者等の講師としても活躍中で、企業・大学・専門学校などにおける講義で人気を博す。「タクト総合研究所」代表。
著書に、「試験にうかる!! 法律のカンタン思考術」「パーフェクト行政書士 入門書」「パーフェクト行政書士 過去問題集」(住宅新報社)、宅建110番シリーズ「スイスイLIVE講義」「過去問 勝利の公式」「1問1答 公式暗記ドリル」(三省堂)、宅建LIVE講義「民法編」「宅建業法編」「法令上の制限編」「税法鑑定関係編」(中央経済社)、「宅建解法テクニック10の法則」(三修社)、「すぐわかる資格ガイド宅建主任」(日本経済新聞社)などがある。
●第3回 難関突破に欠かせない 個数問題を攻略せよ!
今回は、行政書士試験の問題形式についてコメントをしてみます。ちょっとした心構えをしておくだけで、試験に役立つポイントがあるのです。
試験問題には、択一式、多肢選択式、記述式の3つの形式があります。なかでも択一式の形式が、最も多く出題されます。その解き方をみておきましょう。備えあれば憂いなしですから。
まず、単純な五肢択一式についてです。通常は1肢ずつ解いていき、答えを導き出します。一番オーソドックスな解き方です。
ところが、どうしても2肢の間でどちらが正解か、判断に迷ってしまったらどうしますか? そうした時は、残った肢同士を比較しより適切だと思われるほうを選ぶというテクニックが使えます。また、消去法(これも重要なテクニック)を駆使する場面も出てくるでしょう。
ただし、組合せ問題や個数問題の場合、肢同士の比較や消去法といったテクニックは使えません。
なかでも個数問題は、一つひとつの肢の判断が勝負で、正解を選ぶのが最も困難な形式です。頭の痛いところですが、救いは、個数問題の出題数は、決して多くないということです。平成24年度試験における出題数は、わずか2問でした。その程度であれば、あまり神経質に考えるのも逆によくないでしょう。
一方で組合せ問題については、そうはいきません。個数問題よりもはるかに出題数が多いのです。平成24年度試験において、法令で5問、一般知識等で6問出題されました。合計11問ですから、合格するためにはこの個数問題の解き方を身に付けておかないといけませんね。
さて、次回は個数問題の具体的な対策につて説明します。