目指せキャリアアップ!注目の不動産資格2019

公認 不動産コンサルティングマスター

公認 不動産コンサルティングマスターとは

 不動産コンサルティング技能試験・登録制度は、(公財)不動産流通推進センターが不動産特定共同事業法施行規則第21条第1項第3号に基づき、国土交通大臣の登録を受けて実施する登録証明事業である。不動産コンサルティングを行うために必要な知識及び能力に関する試験を行い、試験に合格し不動産等に関する5年以上の実務経験を有する等の要件を満たして登録した方を「公認 不動産コンサルティングマスター」として同センターが認定し、「公認 不動産コンサルティングマスター認定証」等を交付することにより、一定水準の知識及び能力を有していることを証明するものである。

※受験資格は、受験申込時点で次の①から③のいずれかに該当する方
① 宅地建物取引士(主任者)資格登録者で、現に宅地建物取引業に従事している方、
または今後従事しようとする方
② 不動産鑑定士で、現に不動産鑑定業に従事している方、
または今後従事しようとする方
③ 一級建築士で、現に建築設計業・工事監理業等に従事している方、
または今後従事しようとする方

資格取得後の活かし方

 社会経済環境の変化に伴い、不動産に関するニーズは多種多様なものとなっており、不動産の証券化の進展など不動産をめぐる制度も大きく変化していることから、不動産の有効活用や投資・相続対策等について、高い専門知識と豊富な経験に基づく不動産コンサルティング能力の必要性が高まっている。
こうした状況下、「不動産アセットプレイヤー」として、公認 不動産コンサルティングマスターの活躍領域はますます広がりつつある。

​ 不動産コンサルティング業務は、「不動産に関する専門的な知識・能力を活用し、公正かつ客観的な立場から、不動産の利用、取得、処分、管理、事業経営及び投資等について、不動産の物件・市場等の調査・分析等をもとに、依頼者が最善の選択や意思決定を行えるように企画、調整し、提案する業務」であり、一定の要件のもと、宅地建物取引業務とは分離独立した業務として報酬の受領が可能となっている。

 また、公認 不動産コンサルティングマスター認定証を有する公認 不動産コンサルティングマスターは、下記の人的要件を満たしていると見なされる。
(1)不動産特定共同事業法に定める「業務管理者」となる人的要件を満たす資格の一つ。ただし、この場合、「宅地建物取引士(旧 取引主任者)」の資格を有していることが必要。
(2)不動産投資顧問業登録規程における一般不動産投資顧問業の登録申請者及び「重要な使用人」、総合不動産投資顧問業の「判断業務統括者」の知識についての審査基準を満たす資格とされ、国土交通大臣の登録を受けることができる人的要件として位置付けられている。
(3)金融商品取引法(平成19年9月30日施行)において、不動産関連特定投資運用業を行う場合の人的要件として、不動産投資顧問業登録規程に定める総合不動産投資顧問業としての登録を受けていることが規定された。この資格が、金融商品取引法とも関連付けられたものである。 

資格取得者の声

川上に立たないと、ビジネスチャンスは広がらない

(公認 不動産コンサルティングマスター/スタイルオブ東京株式会社代表取締役 藤木賀子氏)

 お客様はいろいろな不安を抱えています。でも、税理士は不動産の固定資産税評価は分かっても時価は分からない。宅建取引士はリノベーションの費用は分からない。建築士は家賃収入の実務などの運用は分かりません。「不動産を今後どうすべきか」という問題は、一つの専門家では解決しにくいものなのです。しかしお客様は、一人の専門家に全体の相談をしたいのです。ここに不動産コンサルティングの必要性があると思っています。
仲介や建築などの専門業は、川下の仕事になりやすく、コンペになりがちです。しかし、お客様は川上で「不動産をどうしようか」と悩んでいますから、ここから接点を持った方が、ビジネスチャンスが広がります。
このとき自分の専門分野に誘導しようとすると信頼関係が崩れますから、お客様の立場で中立的な立場でアドバイスをすることが大切です。
この試験の受験をきっかけに、経済や金融をあらためて勉強したことはとても良かったと思っています。日経新聞などを見ても、それまで気にしていなかったことが目に留まり、興味の範囲が広がりました。不動産業に関わる皆様には、ぜひトライしてほしいと思います。

自分の仕事に付加価値を付けたかった

(公認 不動産コンサルティングマスター/株式会社アイ・ケー・システム 代表取締役木村 友憲 氏)

 地主さん、テナント等事業者さんから仲介の範疇では収まらない相談を受ける機会が多く、コンサルティング能力を向上させたいと思ったのが資格取得のきっかけです。また、これからは物件情報をやり取りするだけでは存在意義が薄れていくとの危機感もあり、自分の仕事に付加価値をつけなければいけないと感じたからです。
試験内容がかなり広範ですので、試験勉強したことで、お客様の質問に対応できる幅が広がりました。これによるメリットは大きく、お客様には「不動産に関することなら何でも応えてもらえる」と思っていただけますし、仲介業務とは別に提供していたサービスに対して、資格保有によってコンサル料の請求がしやすくなりました。
今後、相続ビジネスなど、不動産コンサルタントが活躍する場は広がっていくものと思われます。不動産はたとえ私有財産であったとしても、社会的な資産でもあるという側面を持っていますので、不動産業に携わる責任は重いのだという自覚を持って、1人でも多くの資格者が活躍されることを願っています。

試験日程 (2020年度)

実施要項発表日
4月下旬
願書配布期間
なし(Web申込)
申込期間
7月20日(月)10:00~9月17日(火)23:59
試験日
11月8日(日)
合格発表
2021年1月8日(金)10:00

※詳しくは試験機関にお問い合わせください。

試験データ (2019年度)

受験者数
1,323人
合格者数
538人
合格率
40.7%
受験料
31,000円(税込)
実施団体
公益財団法人 不動産流通推進センター

問い合わせ

不動産コンサルティング技能試験
https://www.retpc.jp/consul-exam/
TEL 03-5843-2079
(平日9:30~17:00、土日祝・12/29~1/3休)
MAIL consul@retpc.jp

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