ペットと楽しく快適に過ごすためのアドバイスを行うペットのスペシャリスト
近年、増加傾向にあるペット共生住宅へのニーズを満たすためには、まずは住まいの施工主・設計事務所・管理会社などがペットの習性を理解し、ペットと快適に生活するために本当に必要なことを提案できるようにすることが大切です。
「愛玩動物飼養管理士」は、ペット(犬・猫・小動物・鳥類)の正しい飼い方や習性、動物関係法令などを幅広く学んだペットのスペシャリストとして、お客様にペットと快適に過ごすためのアドバイスを行うことができます。
愛玩動物飼養管理士の業務
愛玩動物飼養管理士は、ペットショップや動物病院などペット関係業界の方に多く取得していただいておりますが、不動産業界の方が取得した際に役立つ場面としては、以下のようなものがあります。
①ペット共生住宅に必要な設備の提案
ペットオーナーに満足していただける住まいを作るには、まずはペットの習性を理解することが大切です。
ペットの習性を理解したうえで、どのような設備が必要になるのか、床材などをどうするかなどを検討・提案することができます。
②ペット可住宅の賃貸業務
ペット可住宅の賃貸を行うには、ペットオーナーが満足できる住宅を用意することも大切ですが、入居後のトラブルを減らすためにも、入居希望のペットオーナーを審査することが必要です。
審査においては、ペットを飼育するにあたりどのような知識が必要なのかを知っておかなくてはなりません。
③住民間のペットのトラブルを減らす
ペットのトラブルの多くは、マナーが守られていなかったり、ペットのしつけができていなかったりといった飼い主の問題に起因しています。
ペットのトラブルを減らすには、まずは住民に正しいペットの飼い方やマナーなどを知ってもらうことが近道です。
④ペットオーナーの信頼獲得
「愛玩動物飼養管理士」は、39年の歴史があり、累計資格取得者17万人弱を誇る日本最大のペットの資格です。
このため、熱心なペットオーナーの間では大変有名な資格となっています。
名刺に「愛玩動物飼養管理士」と入っているだけで、ペットオーナーの信頼を得る近道となるでしょう。
愛玩動物飼養管理士の活躍の場
「キャットウォークを設置したのに、愛猫が使ってくれない」――。そうした声が聞こえてくる従来の「ペット共生」を謳うマンション。それは、「ペットに優しいだろう」という、人間側の一方的な思い込みの視点が原因にあると思われます。ペットと人にとって、共に楽しく快適に暮らす住空間が、本来の「ペット共生住宅」のはず。
愛玩動物飼養管理士は、ペットショップのスタッフや飼い主ばかりでなく、住まいに関わる実務者にも必要な資格となってきました。空き家や空室が増え続ける中で、選ばれる住まいとなるには、他とは違うストーリーやコンセプトが必要となってきます。そこでは、DIYや女性マンションのほか、「ペット共生住宅」が今後の注目キーワードとなってきています。
これからの「ペット共生住宅」の供給では、ペットのことを本当に知る、ペットのことを本当に思う人の心を養える愛玩動物飼養管理士が実務の中で、重要な人材となっていきます。
●建設会社
ペット共生住宅として、ペットも飼い主も快適に過ごせる住まいを作る際には、ペットに関する知識が必要不可欠です。
愛玩動物飼養管理士の受講で、ペットの習性や飼い方などの知識を得ることができます。
●不動産会社
ペット可賃貸住宅を取り扱うにあたって、お客様とそのペットにあった物件の紹介をすることができます。また、ペットを飼育している入居希望者が入居後にペットのトラブルを起こさないかどうか判断するために、ペットの飼い方やマナーをあらかじめ確認する際にも役立ちます。
●設計事務所
ペットのために、自宅をリフォームする方が増えています。
こういった意識の高いペットオーナーを満足させる提案をするためには、やはりペットの習性や飼い方などの知識が必要です。
試験日程 (30年度夏期申込)
願書配布期間 | 6月1日(金)~8月24日(金) |
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申込期間 | 6月1日(金)~8月31日(金) |
試験日 | 平成31年2月24日(日) |
合格発表 | 平成31年3月中旬 |
受験手数料 | 30,000円(2級) ※教材・スクーリング受講料・受験料・税込 |
※詳しくは試験機関にお問い合わせください。 ※実施団体HP「公益社団法人日本愛玩動物協会」をご覧ください。 |
試験データ (29年度 春期・夏期合計)
受験者数 | 10,415名 |
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合格者数 | 8,151名 |
合格率 | 78.3% |
実施団体 | 公益社団法人日本愛玩動物協会 |
住宅新報からワンポイント
愛玩動物飼養管理士は通信講座で受講でき、受講中にスクーリングの出席(1日)と課題報告問題の解答提出が必須となっています。
認定試験はマークシート方式で、試験時間は75分間です。
合格率は約80%なので、難易度はさほど高くないでしょう。
ただし、動物関係法令に関する部分の比重が多い反面、苦手な方が多く落としやすいので、しっかり押さえておきましょう。
課題報告問題は試験問題と傾向が似ているため、課題の採点結果と一緒に送られてくる課題報告問題解答集をよく復習しておくといいでしょう。