不動産経済研究所の調査によると、8月に首都圏で供給された新築マンションは2306戸で、前年を1.7%上回った。節電の影響で供給減が予想された中、東京都下(116戸、前年比23.7%減)、神奈川県(524戸、同18.1%減)、埼玉県(214戸、同37.2%減)、千葉県(122戸、同20.3%減)では前年を下回ったが、東京都区部の供給が前年を大きく上回った(1330戸、同35.4%増)。都区部を中心に供給する大手不動産会社の活動が目立ったようだ。
契約率は69.9%で20カ月ぶりに好調ラインの70%を下回った。神奈川県(60.3%)、埼玉県(61.7%)で落ち込みが見られた。同研究所では、「1カ月だけの数字なので潮目が変わったかどうかの判断はできない」としながらも、「神奈川、埼玉の60%台の落ち込みはインパクトがある」としている。
販売価格は5116万円(同15.6%上昇)、1平方メートル当たり単価は72.8万円(同10.0%上昇)だった。価格の高い都区部でのシェアが上昇したのが影響した。