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電力利用情報で生活行動予測 凸版印刷が実証実験

 凸版印刷(東京都千代田区)と富士通(東京都港区)が、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)やスマートメーターで得られる各家庭の電力利用データから生活行動を予測する新システムを開発した。10年から検討を進めていた凸版印刷が、環境省の後押しを受けて行ったHEMSに関する調査事業など、計約3000世帯で収集したデータから生活行動の予測方法を構築。それを基に富士通がシステムを実装した。凸版印刷は1月14日~31日まで北九州市で、新システムを活用した実証実験を実施する。

 新システムは各住戸の電力使用の総量から、家庭の活動状況をリアルタイムで予測する機能を持つ。この機能は新たなマーケティング手法の実現につながることが期待されている。例えば、使用量が一定の割合の場合、「料理をしている」などと分析。商業施設などと連携して、その活動状況に適した優待サービスなどを発行するといった使い方が想定される。

 実証実験は、経済産業省の後押しを受けて、10年から地域のエネルギーマネジメントシステムの実証などを行っている北九州スマートコミュニティ創造事業の一環として行う。スマートメーターが導入された約300世帯で、優待サービスを提供するタイミングによる効果の違いなどを検証するという。