三菱地所はこのほど、都心宿泊型産後ケアサービスの試験運用を開始した。睡眠不足や育児不安に悩む母親・家族をサポートし、安心して休める空間やサービス、信頼できる情報を提供。同社によると、大手デベロッパーが自ら産後ケアサービス事業を展開するのは初めて。現在、東京メトロ半蔵門線「水天宮前」駅直結の「ロイヤルパークホテル」において、医療法人と連携してサービス提供を始めており、今後、各種検証を重ねた後、事業の本格展開を目指す。将来的には都心部を中心にホテル以外のアセットや単独施設の開発も検討する。
具体的には、母親が十分な睡眠と休養をとれるよう、産院退院直後から生後4カ月まで(寝返りが始まる前)の乳児とその母親を対象に、ホテル等において、助産師などの専門スタッフが常駐。別室でいつでも乳児を預かる宿泊型産後ケアサービスを提供する。授乳や育児の相談にも応じるほか、パートナーへの育児指導も実施する。
今回のサービスは、同社が2009年より実施している「新事業提案制度」により生まれたもの。同制度は、グループ社員から事業提案やアイデアを募集するもので、第一子誕生後の生活を経験した男性社員2人、女性社員1人がプロジェクトチームを組成し、「持続可能な産後の生活をデザインする」をコンセプトに提案された。