ビルメンテナンスのビケンテクノ(大阪府吹田市)は、在職時の担当管理業務で同社の元社員が複数のマンションの管理費などを着服した事案に関して、再発防止策をまとめた。
公表資料によると、同社マンション管理課では、マンション管理適正化法に則した業務手順を文書化して特定・明示し、同課内の構成員による相互けん制機能の実効性を高めて自律的な管理体制を構築する。同社グループでマンション管理業務を担うグループ会社への承継の可否を検討する。当該のけん制機能を強化するため、経理部の管理職や監査室の人員を拡充する。
代表者など経営幹部がコンプライアンス重視のメッセージを明確に打ち出し、社内へ周知して組織風土の改革に取り組む。各担当部門の行使すべき権限を明確化して裁量を拡大し、現場への権限を委譲する。業務フローの電子化の取り組みを推進し、DX化を通じて社内業務に対するモニタリング機能を強化する、などの施策を挙げている。