不動産のAI(人工知能)査定サービス「HowMa」を運営するコラビット(東京都港区)と、不動産売買仲介・管理のTonTon(東京都目黒区)は、セミナー「高い提案力と不安を払拭する調査力をいますぐ高める2つの秘策」をオンラインで開催した。
売り主から選ばれる企業や担当者の秘訣について、コラビット・HowMa事業コンシェルジュの渡邉雄也氏は、「売買仲介で売り主が依頼する際の選定ポイントは、企業や店舗の知名度や実績ではなく、大手企業のブランド力に勝る営業担当者への信頼感が最も多いと言われている。売買仲介業務を担うは、やはり人間であり、当然の観点ともいえる。不動産物件情報は容易にポータルサイトで検索できるようになった時代で、顧客から求められているのは、プロフェッショナルとしての見識や意見となる」と説明した。
その上で、「価格の一括査定サイトで複数の会社の中から選ばれるためには、不安や質問に対して的確に対応して、家族などの事業にも配慮し、例えば査定価格の根拠を明確に示すことが重要になる。周辺類似事例を示し、客観的なデータを用いて詳細に、かつ分かりやすく説明することが大切となっている」と解説。そうした場面で有用な最新の不動産テックサービスとして、同社提供の「HowMa」を紹介した。
また、物件調査の外注化の利点について、TonTon社長室長の林健太氏は、「不動産会社ではITツールの導入が進展するなど、人手不足が深刻化している。その解決策として、一部の業務を切り出し、外注化する選択肢がある」と前提を説明した。
その上で、「物件調査のほか、契約書や重要事項説明書の作成は、時間や手間がかかりやすい。特に現場調査は、ノウハウがあるようでマニュアル化されておらず、人によって調査の品質にバラつきがある。当社は全国を対象として、アナログな物件調査、契約書や重要事項説明書の作成をそのアナログな業務のままに受託するサービスを提供している。物件調査に専任するため調査内容の精度が売買取引者間の無用なトラブルを防げる。導入活用する不動産会社は、より生産的な業務に注力できる」と説明し、その際に有用なサービスとして、同社提供の「クラウド物調」を紹介した。