発注書や請求書などバックオフィス業務のデジタル化支援サービス「BtoBプラットフォーム」の提供を通じて企業のDXを支援しているインフォマート(東京都港区)は、20代から60代で建設業に従事する会社員328人を対象として2024年2月下旬に実施した、建設業の2024年問題に関わる「残業上限規制」や日々の業務に関する実態調査の結果をまとめた。
同調査結果によると、各種書類(発注書・契約書・請求書・図面など)の受け渡し方法は、前回の2023年の同社調査時から減少しているが、表計算ソフトやスプレッドシートの活用が増えている。
全体の3割以上は、「各種書類データのシステムへの転記」に関して、1日1時間以上を費やしている。前回調査時に比べて増加している。
「見積書」や「請求書」の電子化は全体の4割が実行して進展しているが、一方で、「出来高報告書」や「納品書・検収書」では電子化が3割にとどまり、遅れが出ている。
また、平均的な残業時間は減少傾向にあり、全体の6割は残業時間が10時間未満になっている。ペーパーレス化やそのほかの業務での電子化が促進されたことで、残業時間に減少傾向があると推測している。
同調査結果をふまえ、同社では、働き方改革が進むものの、「デジタル化」や「低賃金」「高齢化」が建設業の継続した課題になっていると分析している。