estie(東京都港区)は、物流不動産の賃貸マーケット情報を網羅的に収集できる新たなサービスとなる「estie 物流リサーチ」の提供を始めた。
同社ではこれまで、オフィス領域で複数のサービスを展開してきたが、今回、物流不動産の新たな領域に進出する。先行して、大和ハウス工業、東京建物、ヒューリック、三菱商事都市開発が導入活用を始めた。
同サービスでは、建物情報や募集情報、入居テナント情報を集約している。利用する企業は、様々な切り口でデータを任意に検索できる。情報を閲覧できるだけでなく、競合物件のスペック情報を比較して表計算ソフトに出力し、また、周辺物件の位置関係を表示した地図も出力して資料作成などを効率的に行え、業務を円滑に遂行できる。
労働時間の上限規制である「2024年問題」を背景して現在、トラックドライバーの時間外労働の規制が厳格化されたことで、物流不動産を中継拠点とする整備が急務となっている。
同社では独自に集計したデータベースを基に、賃貸用物流不動産を対象に調査した結果、2018年以降に多少の停滞期があったものの、2021年以降の供給は再び急速に伸びているという。
これを直近5年間で見ると、600棟以上の大型物流不動産(約3000坪以上)が供給されている。物流不動産を対象とした複数の市況レポートを見ても、直近の大量供給によって空室率が上昇しているとの指摘がある。物流不動産の賃貸市場が少しずつ変化している。