不動産サービス大手のJLLは9月12日、世界主要都市のオフィス賃料を示す独自の分析ツール「オフィス プロパティ クロック(不動産時計)」で2024年第2四半期を発表した。
それによると、東京のAグレードの賃料は「賃料上昇」フェーズに位置しており、東京は、24年の新規供給が限定的であったことと、既存ビルのテナント需要が拡大したことで空室率は4%を下回っており、オーナー優位の市場に切り替わりつつあるとした。25年に大規模な新規供給が見込まれるものの、大型ビルでは既にテナントが決定しているなど需給の緩みは限定的になるとした。
大阪と福岡の賃料は引き続き「賃料下落」フェーズにある。今後の大量供給懸念が影響し、既存ビルでも2次空室の顕在化にも懸念が及んでいる。
グローバルオフィス市場は、24年第2四半期時点で、世界のオフィス総賃貸借面積は前年比10%以上の増加となり、23年の低水準から改善傾向にあるという。米国は前年同期比19%増加し、欧州も同4%増となった。半面、アジア太平洋地域は、同2%減だった。