大和ハウス工業が台湾・高雄市で進めてきたホテルと分譲マンションの複合開発プロジェクト「台湾高雄プロジェクト」のホテル「ホテル・ニッコー高雄」(客室数260室)が完成し、11月1日に開業した。ホテルオークラの子会社・オークラニッコーホテルマネジメントが運営する、台湾南部で初の日系ブランドのホテルとなる。
「ホテル・ニッコー高雄」は高雄国際空港から約6キロ、地下鉄(MRT)三多商圏駅から徒歩5分に位置する位置する、36~126平方メートルの客室からなる延べ約3万4564平方メートルの地上21階地下4階建て。約455平方メートルの宴会場4室や会議室4室、レストラン、エグゼクティブラウンジのほか、フィットネスジム、半室外プール、大浴場、サウナなどを付帯している。
「台湾高雄プロジェクト」は、台湾の大手ディベロッパー・大陸建設(台湾・台北市)が設立した汎陸建設實業に出資し、20年1月から進めてきたプロジェクト。ホテルと共に開発した分譲マンション「和陸寓邸」(総戸数227戸)は大和ハウスが初めて台湾で手掛けた分譲マンション。70~185平方メートルの専有部からなり、屋上ラウンジや会議室、パーティール―ム、フィットネスジム、ヨガルームなどを付帯する延べ3万4955平方メートルの地上29階地下4階建て。20年10月に販売開始し、21年9月に完売。今年8月に引き渡しを開始した。
大和ハウス工業は25の国・地域で事業を展開しており、海外事業では、「第7次中期経営計画」の最終年度の26年度に売上高1兆円、そのうち東アジアでは1300億円を目指している。
台湾では、土地オーナーと出店地を探す次号者を仲介し、出店が決まれば建物建設を請け負うほか、市場調査や経営計画、資金調達などもサポートする、独自の土地活用システム「LOCシステム」を通じ、商業施設開発や工場建設請け負いなどを手掛けている。