売買仲介

リゾート地の長野・白樺湖周辺の不動産取引を可能に 白樺村

 リゾートエリアの長野・白樺湖エリアでの不動産アセットマネジメント事業を展開する株式会社形態の白樺村(長野県茅野市)が設立された。同エリア内の地主である柏原財産区と、「白樺湖周辺土地利活用推進連携協定」の締結を完了し、本格的に事業を始動させた。これまでルールの面で地域参入しづらかった障壁を撤廃し、地主や開業・移住希望者に資する不動産取引を行っていく。

 同社代表の矢島義拡氏は現在、池の平ホテル&リゾーツ(長野県北佐久郡立科町)を経営している。これまでもイベントやSNSなどを通じ、湖畔でのリゾートや同湖周辺地域の魅力や情報を発信してきた。同湖畔には、宿泊施設が立ち並び、スキー場や遊園地なども整備されており、レジャーエリアとして観光客などの来訪者を集めている。

 同湖周辺地域は、茅野市側と立科町側の2つの行政区域にまたがる。このうち茅野市側の土地は柏原財産区が保有して借地権が設定され、乱開発を防いできたものの、土地や建物の柔軟な利活用がしづらい状況だった。この課題の解消を図るため、今回の会社を設立し、今後、地域の情報発信のほか、住民や開業・移住希望者の相談先などの役割を担う。

 具体的には、物件の改修、土地・不動産情報の照会、建物の売買や土地賃貸借の仲介、公共スペースの商用レンタル、必要な資金の調達など、柏原財産区内で行ってきた事項の一部受託を含めて担う。第1号物件の取引は既に完了し、築30年の別荘の借地権を同社が新たに取得し、建物は同社が購入し、新たな利用者へ賃貸できるようにした。