2013年 宅建合格サポート宣言 

2013年 宅建合格サポート宣言 第5回

 

宅建合格サポート宣言!

 宅建試験に合格したら、みなさんは何をされますか?
 仕事にいっそう邁進(まいしん)する? 就職・転職活動をする? 友達や家族と遊びに行く――なんていう楽しいプランもあるでしょう。でも、それもこれも、試験に合格すればこそ。まずは合格証を手にしなければなりません。
 住宅新報社は、そんな皆さまを合格まで全力サポートすることを宣言します! 一人でくじけそうになったとき、ぜひこのページを開いてください。住宅新報社の総力を結集し、皆さまのやる気やニーズを満たすコンテンツを取り揃えてお待ちしております!

(住宅新報社 制作本部出版企画グループ一同)

 
氷見敏明の宅建試験 直前チェックポイント
10月20日の宅建試験まで、ラストスパートに入りました。不安いっぱいの受験生もいるかと思いますが、まだ間に合う対策があります。住宅新報社専任講師氷見敏明が、その対策をお伝えします。
氷見敏明 写真

氷見 敏明(ひみ としあき) 住宅新報専任講師

東京法科学院専門学校、東京商科専門学校での受験指導にはじまり、新潟会計ビジネス専門学校、亜細亜大学生涯学習推進室での宅建試験指導、中央大学生協主催の宅建試験講座を担当。住宅新報社、クレアールアカデミー、不動産会社等での宅建、マンション管理士受験指導等の多数の受験指導歴を持つ。『楽学宅建 一問一答』『楽学マンション管理士』『楽学管理業務主任者過去問5年間』(以上、住宅新報社)等、著書多数。

氷見敏明 楽学宅建ブログ

氷見敏明の楽学宅建ワンポイントレッスン

 

●第5回 民法の定めが憲法違反? 相続の規定に違憲判決

今日は、今年の宅建試験には直接関係しない話をします。ただこの話は、みなさん知っておいて損はありません。

  1. 最高裁判所は、平成25年9月4日にある判決をくだしました。民法900条4号ただし書の規定が、憲法14条1項(法の下の平等)に違反するというのです。
  2. まずは、民法の定めを見ていきましょう。
    民法900条1号には、「子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各2分の1とする」と定められています。
    そして、民法900条4号には、「子が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1とする」と定められているのです。この900条4号が、今回問題とされました。
    ちなみに、「嫡出である子」とは、結婚した男女の間で生まれた子のことです。「嫡出でない子」とは、結婚していない男女の間で生まれた子のことです。
  3. 具体例について考えてみましょう。
    Aは、遺産1,200万円を残して死亡しました。Aには配偶者BとAB間で生まれた嫡出である子Cがいます。さらに、Aには、配偶者ではないXとの間で生まれた嫡出でない子Dがいます。
    民法の規定に従うと、配偶者Bの相続分は、遺産の2分の1だから600万円です。Xは配偶者ではありませんから、全く相続できません(遺言があれば相続できます)。
    子の相続分は、遺産の2分の1だから600万円です。これをCとDで分けます。分け方は、「嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1」」となりす。そのため、嫡出である子Cの相続分は400万円、嫡出でない子Dの相続分は200万円となります。
    ところが、この度の判決で、民法900条4号ただし書は憲法違反と判断されました。したがって今後は、配偶者Bの相続分は変わりませんが、CもDも等しく300万円ずつ相続することになるのです。
  4. 宅建試験は、その年の4月1日の法令に基づいて出題されます。すなわち、9月4日に出されたこの判決は、今年の試験範囲には含まれません。何だか複雑な話ですね。いずれにしても今年の試験において、嫡出子、非嫡出子の部分からは出題されないでしょう。

 試験も近づき、主要三科目以外の分野は、どうすればいいんでしょう? と最近よく聞かれます。次回は、それについて語ります\(^^)