東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、中古マンションの売り出し価格とその物件の成約価格との差を表す「価格かい離率」(減価率)を算出し、分析結果を発表した。成約までの期間と売り出し価格、成約価格との関連は感覚的に理解されている部分が大きく、数字上のデータとしてまとめた例は初と見られる。
首都圏における価格かい離率を売却期間ごとに見ると、成約までの期間が長いほど価格かい離率が拡大、つまり値下げせざるを得ない状況がうかがえる。専属を含む専任媒介契約の売却期限である、3カ月以内の価格かい離率は平均-5.1%。ただし、1カ月以内は-3.8%、2カ月以内は-6.7%、3カ月以内は-8.9%というように1カ月ごとの差が大きい。例えば2000万円の物件であれば、1カ月以内だと約75万である値下げ幅が、3カ月以内に延びると約178万円となる計算だ。
また、成約までの期間が1カ月以内の事例が全体に占める割合は約48%で、約半数に上ることも分かった。更に、媒介契約の2回目の売却期限である6カ月以内になると、価格かい離率は-14.3%に拡大するものの約89%の物件が成約している。このことから、相場観に基づく妥当な価格設定が売り出しの段階で行われていると言えそうだ。
(http://www.kantei.ne.jp/)
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