住友不動産はこのほど、マンションのセミオーダー化を図った商品企画「カスタムオーダーマンション」を開発した。今後、東京23区の物件および首都圏の大規模物件への採用を計画しており、同社が首都圏で年間供給する3000戸程度のマンションうち、1000~2000戸に導入したい考えだ。
マンション購入者は、間取りプランとインテリアカラーを自分好みに選ぶことができる。現在のマンション業界では、間取りプランの選択は数バリエーションが一般的だが、住友不動産は「ワイドリビング」「バルコニーに面したキッチンタイプ」「主寝室の大きい間取り」など最大13種類を用意する。キッチン、トイレ、バスなど水廻りの位置を変更できるプランを用意するのも特徴だ。インテリアカラー(フローリング、クロス、建具など)は3種類の中から選んでもらう。
建物竣工前と比べれば選べるプランは少なくなるが、竣工後でも半年程度は選択できる余地を残す。
この「カスタムオーダー」については、物件購入者が別途料金を支払う必要はない。例えば3LDKの間取りを4LDKにする場合、間取りが増える分だけ建材や建具のコストがかかることになるが、その費用も不要だ。
同社マンション事業本部長の小林正人氏(代表取締役専務執行役員)は、「エンドユーザーのマンションに対するこだわりは年々高まっている。今回の取り組みによるコスト増についても、社内で吸収できる体制を整えた。納得できるマンション選びを提供したい」と話している。
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