不動産鑑定士レター 記事一覧
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不動産鑑定士レター 鑑定士の持続可能性と大学寄附講座 公的土地評価の担い手育成へ
「人手不足」が日本経済の先行きを危うくする昨今、三大国家資格の一角を担う不動産鑑定士も受験者数の低迷が続いている。試験制度変更当初(平成18年度)は4600人余りいた短答式受験者数も、近年は1700人前後。団塊(続く) -
不動産鑑定士レター 基準地価の動向は 地方圏は32年ぶりに上昇
全用途における24年基準地価格の全国平均は3年連続、三大都市圏は4年連続、地方圏は2年連続で上昇した。そのうち地方四市(札幌市・仙台市・広島市・福岡市)は、12年連続で上昇したが、上昇率は縮小した。その他の(続く) -
不動産鑑定士レター マクロで見た日本経済 直近20年世界視点からの低成長
不動産鑑定士が土地建物の価格を求める際は、いわゆるトップダウンアプローチによって真の価格に迫ります。対象となる不動産の個性や属する地域を分析する前提として、一般経済社会における不動産のあり方及びその(続く) -
不動産鑑定士レター 住宅・土地統計調査 空き家を利活用し問題を解決
【全国空き家ランキング】 2024年4月30日、総務省統計局より5年に一度実施されている「住宅・土地統計調査」によって、国内の住宅総数に占める空き家の割合が公表された。23年10月時点のもので、空き家の割合(続く) -
不動産鑑定士レター 令和六年能登半島地震と地価 価格時点当日に発生の影響は
【公的地価の価格時点】 公的地価には、(1)地価公示(国土交通省)、(2)地価調査(都道府県)、(3)相続税路線価(国税庁)、(4)固定資産税評価(市町村)があり、いずれも不動産鑑定士が関与しています。それぞれ公表(続く) -
不動産鑑定士レター マンションの相続税評価の改正 総階数や所在階も考慮し是正
【改正の経緯】 2024年1月1日以降に相続、遺贈又は贈与により取得したマンション(分譲マンション)の評価方法(以下「相続税評価」)が変更になりました。このことは新聞、雑誌にも大きく取り上げられ、ご存じの方(続く) -
不動産鑑定士レター 2024年地価公示の概況 三大都市圏・地方圏とも上昇率拡大
2024年地価公示の結果は、景気が緩やかに回復している中、地域や用途などにより差があるものの、三大都市圏・地方圏共に上昇が継続すると共に、上昇の基調が強くなっている。 全国平均では全用途平均・住宅地・商(続く) -
不動産鑑定士レター 所有者不明土地と鑑定評価 利活用と相続登記義務化で解消を
地元の友人から「従業員の住まいにするために会社の隣の空家を購入したいのだけれど所有者が分からないので調べてもらえないか」と相談を受けたことがある。登記簿を調べてみると、所有者の住所は取得したい空き家(続く) -
不動産鑑定士レター 鑑定士の被災地支援 復興進ちょくの理解・確認を
2024年元旦に北陸地方を大きな地震が襲いました。被災された方々のご心痛はどれほどかと思います。今なお災害の只中にある方々の生活が一日も早く元に戻ることをお祈り致します。 不動産の観点で見ると、土地(続く) -
不動産鑑定士レター ソフトのまちづくり 価値をもたらすエリアマネジメント
ESG・SDGsの考え方が浸透し、社会や人々の価値観の変化や多様化が進み、また、従来のようなハード重視の街の再開発だけでは限界があり、街や各不動産を舞台として人々がいかに効率的で創造性豊かな活動ができ、快(続く) -
不動産鑑定士レター 23年の基準地価 全国平均で2年連続上昇地方圏も31年ぶりプラスに
【全用途平均】 全国平均では2年連続、三大都市圏では3年連続で上昇した。地方圏では31年ぶりに上昇に転じた。地方圏のうち地方四市(札幌市・仙台市・広島市・福岡市)では、11年連続で上昇した。地方圏のうち、地(続く) -
不動産鑑定士レター プラスに限らない不動産価値 「0円物件」サイトが話題に
全国各地で空き家問題が深刻化し、各自治体は対策に頭を悩ませているようです。北海道においても、特に郡部は過疎化・高齢化が進み、不動産を持っていても処分が出来ないため空き家として放置されるケースが増えて(続く) -
不動産鑑定士レター ドローン活用の可能性 上空から価格形成要因を把握
2025年、大阪府大阪市夢洲で開催される「関西万博」で注目すべきは、「空飛ぶクルマ」です。これにより、交通渋滞などに悩まされない運航が可能となる取り組みが行われています。 このような動きは「空の産業(続く) -
不動産鑑定士レター 倉庫あれこれ 投資対象として存在感
最近、遺産分割で紛争中であるものの、遺産のうちの農地が倉庫用地として(高く)売却できそうだから、なんとか遺産分割手続きを纏めようとしているという話や、農地が広がる一帯で、一部の農地が倉庫用地として買い(続く) -
不動産鑑定士レター 津波災害危険区域の指定 重要事項説明の対象に
【はじめに】 2011年3月に発生した東日本大震災を契機として、13年に内閣府により南海トラフの巨大地震による津波浸水域が地図上に示され、15年以降は相模トラフの巨大地震を加えた重ね図(あらゆる可能性を考慮(続く) -
不動産鑑定士レター 23年地価公示 全国的にコロナ前へ回帰進む
23年地価公示の結果は、景気が緩やかに持ち直している中、地域や用途などにより差があるものの、都市部を中心に上昇が継続すると共に、地方部でも上昇範囲が広がるなど、全国的にコロナ前の状況への回帰が進んでいる(続く) -
不動産鑑定士レター がけ条例とは 既存擁壁の安全性の確認を
先日、知人から「セカンドハウスを建築するため、見晴らしの良い高台の住宅街で土地を購入したものの、隣接する擁壁の安全対策が必要となり計画通りの工期で建築できなくなった」という話を聞きました。知人からす(続く) -
不動産鑑定士レター 立退料の査定とは 財産価値より補償の意味合い
散髪に行き、髪を切られながら美容師さんと話をしていると、「お仕事は何をされているんですか」という話になることがあります。「不動産鑑定士なんです」と言うと、「へえ~、何する人ですか?」という反応が95%((続く) -
不動産鑑定士レター 不動産鑑定士の仕事とは 変化する環境に適応
【不動産鑑定士の資格とは】 不動産鑑定士の資格を取得するための最終試験(修了考査)は年に一度実施され、年により変動があるものの毎年約100人前後の合格者が出ます(22年は76人、21年は105人)。22年実施の修(続く) -
不動産鑑定士レター 茨城 市況変動期の鑑定評価 〝魅力ない〟が、人の流入は増加
近年の茨城県は、魅力がないことで有名になりつつある。ブランド総合研究所が実施する「地域ブランド調査」では、茨城県は21年に最下位であった。22年に至っては、46位と順位を1つ上げたことで「魅力度最下位」と(続く)